晴耕雨読ならぬ、晴耕雨描。

皆さん、お久しぶりでございます。いかがおすごしでしょうか。

私の住む日本列島、すっかり梅雨に入り、みごとに毎日、雨、雨、また雨です。これが一か月ほど続くのですから、皆さんの精神状態が心配になるのは、仕事柄?でしょうか。それとも余計なおせっかいでしょうか。でも農家の皆さんをはじめ数多の動植物たちにとっても、大切な欠くべからざる一か月でもあるのは確かです。水と森の美の国、日本ならではの季節です。

我が家の玄関先。すでに一児の母となった長女の、落書きならぬ、ささやかな発表用黒板です。既に発表履歴は20数年を数えています。今では海外での発表も予定している作家と育った彼女ですが、家族だけの季節ごとの楽しみにもなっています。

お気づきかと思いますが、幼いころからなぜか裏文字というんでしょうか、鏡文字というんでしょうか、大好きで、今回もお多分に漏れずコメントは御覧のとおりです。読みにくい方、申し訳ございません。イタリアルネサンスのかの大天才、レオナルド・ダ・ビンチも常に使っていたという表現、現代の、そして極東日本のそのまた東、みちのくの山奥にてご覧いただけます。いかがでしょう。

そして日本の6月といえば、、

バラです。我が家の何十?と植わっているバラたちは、ほぼすべて、咲いたそばからポプリの材料として刈り取られる運命にあります。以前にもご紹介しました。その中でも、香りのない、乾燥すると色も大したことない(失礼)、純白の「新雪」という品種です。さりげなく満開の幸運を謳歌できております。感謝です。

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再掲。みちのく山奥にて。

皆さん、お久しぶりでございます。

すっかり更新が滞ってしまい、申し訳ありませんでした。

図らずも、各方面の方々から、ありがたい催促のお話をお受けし、今こうしてPCに向かっておりますこと、重ねて感謝です。決め手となったのは、なんと!kindle本で出している私の本を、読んでくださっている方が少なからずいらっしゃるということに、つい先日気づいたからです。重ねて重ねて感謝です。

ということで、とりあえず、再度の自己紹介を兼ねまして、、

私、いわゆる世界の極東、日本列島の、そのまた東の奥の方で、拙い絵を生業として生活しているものです。

2年ほど前のこのブログにて、確か「報告。景観条例違反。」というタイトルで紹介した、河岸段丘の写真です。ちょっと時を遡りまして、これは早春の景色ですが、手前に咲いている黄色っぽい点々は、和紙の原料として有名なミツマタです。

清楚に控えめに、でも確かな風情で主張している小さなミツマタの木。微かなモノクロームの景色とその色彩が、優しく包み込んでいるようです。

どのくらいその美しさに迫れるか。挑戦してみた結果が下記の作品です。まだまだ、修行が足りないと反省しきりです。

「鳥の居場所」100S テンペラ   第74回二紀展(新国立美術館)
https://lifestyle.blogmura.com/seasonlife/ranking/in?p_cid=11015078

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世代交代。みちのく山奥。

日本列島は連日の猛暑が続いております。

ここ、我がみちのく地方も、なんと!例年より10日以上早い梅雨明けです。

昨年などは、結局梅雨明けが特定できなかったような、そんな記憶があります。「それでこそ、緑豊かな自然の大いなる懐に抱かれた、冷涼なる東北の我が大地よ」などと作物の不作を嘆く農家の方々には申し訳ないような、少々不謹慎とも言える感想を抱いていた私です。

アトリエの前、50メートルも離れていない林の中心に大きなコナラの木があります。ここ数年のナラ枯れ現象の犠牲になって、昨年ついに枯れてしまいました。周りの木もすべて大木なので目立たないのですが、一抱えどころか大人二人がかりで抱えても届くか届かないかくらいの立派な木で、あたり一面大きなどんぐりを落としていたものです。写真でお分かりになるでしょうか?

ある特定の虫が媒介する細菌によって、一気に枯れてしまうらしいのですが、よりによって老齢の巨木が狙われることがほとんどのようで、この木も例外ではなかったようです。温暖化の影響も一因としてあるらしく、近くの森でナラ枯れが進んでいるのを実際に見聞きしてはいました。ただ、いざ目の前の慣れ親しんだ木がそうなると、やはり悲しいもので、秋のどんぐりシーズンには枯れた枝先を見上げてため息が出たものです。

先ほど、その近辺を散歩していると、ふとその木の下のあたりがほの明るいのに気が付きました。

よく見ると、日当たりのよくなった場所一面に、高山や高原に自生する、カラマツソウが群生していました。ナラの木のスケールにはもちろん遠く及ばないのですが、ミクロ的美を満々と振りまいていました。

世代交代。

悲しんでばかりはいられない。すべての命は、次から次へ移り変わっていく、むしろそれが当たり前なんだ、それでいいんだ、などと、山の中で一人悦に入っておりました。環境問題など、どこ吹く風です。

深山の線香花火「カラマツソウ」

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アジアの東の、その東にて。

春とはいえ、朝晩は未だに氷点下を記録しているやに感じられる、ここみちのくの山の中です。とはいえ、温室の中は、すっかり初夏の装いで、育ちすぎた植物たちが、今か今かと地植えの時を待っています。

ローズマリーの青。小さくて可憐でしかも爽やかです。
所せましとカモミールたち。地植えを待ちきれず、既に開花寸前です。

話は変わって、、

歩いて5分ほどのところに、広大な敷地を所有している娘夫婦の庭、その片隅。今年も、アズマイチゲが開花しました。漢字で書くと「東一華」です。いつも思うのですが、なんて素敵な、想像力を掻き立てる名前なんでしょう。「東の国で春一番に咲く花」あるいは、「東のどこかで、ひっそりと一輪、凛として可憐に咲く花」おそらく、そんな思いが込められているのは、必至です。

山の春一番。まんず咲くのが、マンサク。

アズマイチゲ以外にも、マンサクという花もありました。写真は今日撮ってきたものです。散る寸前ですが間に合いました。こちらは山野草ではなく、木に咲く花ですが、「春一番に、まず咲く花」という意味だったでしょうか。「まず咲く→まんず咲く→まんさく」という感じですね。意味の面白さよりも、音の変化が想像力を掻き立てて、とても楽しい温かな気持ちにさせてくれます。「まず」→「まんず」って、東北弁ではないですか?マンサクは日本全国共通の名前だと思うのですが。「今年も、まんず、咲いたなやー」といったところでしょうか。例によって翻訳泣かせの内容で恐縮です。海外の方々、この日本語の東北弁のニュアンス、伝わらないと思います。これを機会に日本語の学習をお勧めします。そこまで大袈裟な話ではないでしょうか。

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気づけば春。みちのく山奥。

クリスマスの時期は過ぎていますが、今満開です。
誰が名付けたのやら、不思議な質感と上品な黄色、まさにロウ梅です。

皆様、お久しぶりでございます。

長らくお休みを取らせていただいておりました。なんと!3か月以上も更新をしておらず、その間にも、たくさんの方に閲覧していただいていたようです。申し訳ありません。

我が家の近くの山々、目に映る限りの森の木々、もちろん、みちのく山奥でございますので、まだまだ新緑には程遠い色ばかりですが、気づけば既に、あちらこちらに春の徴がやってきておりました。

そろそろ冬眠から起き出さねばと思いつつ、諸般の事情で動き出せずにおりました。必要に迫られて、あるいは不必要にもかかわらず、です。その間、時代は進化に次ぐ進化、変化に次ぐ変化を遂げていたこと、もちろん承知しております。コロナ禍中にもかかわらず、そして顰蹙をも顧みず、あちらこちらへと心と体を旅させておりました。まるでどこかの有名人のようですが、充電とでも言えるでしょうか。そう言っても決して言い過ぎではないかもしれません。既に老い先決して長くはない私の拙い人生にとって、ほんの少しでも得るものがあればと、意地汚くあちらこちらへと目を転じておりました。

ということで、はっと気づいて目が覚めて、足元に目を転じれば、、

庭は、既に花盛り。春真っ盛りです。

そして、、温室の中はご覧の通り、酸欠が危惧される満室状況となっておりました。やれやれです。

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みちのく山奥、冬支度。

秋も深まってまいりました。

明日からはいよいよ11月。年の瀬も視野に入ってきて、どうやら、台風の被害を免れそうな、我が日本列島です。

アジアの東端の、そのまた東。私たちの住むみちのく地方では、すでに冬の気配がし始めています。すぐ近くの某山脈の山頂部には降雪も数度。根雪になるのも時間の問題かもしれません。

我が家では、こつこつと冬支度を始めております。

クリスマスの時期に間に合うように、庭からベランダから所せまし?とリースやらクリスマス飾りの材料が鎮座しつつあります。

知らない人が見たら、捨ててあるかのように見える彼女たちではありますが、嫁入りを控えた修行中といっても過言ではない大切な時期を過ごしております。心なく足蹴にされたり、蹴散らされたりしないことを願うばかりですが、一番の不心得者はやはり、イノシシ。二番手アナグマ。そんなところでしょうか。

ベランダで待機中の野バラの実です。近所の道沿いだろうが、我が家の庭だろうが、あちこちに今、きれいに色づいています。家内が意気揚々と収穫してきたものです。

この時期、そこかしこで色づいているこの深紅も、雄大な秋の紅葉シーズンの一エキストラに過ぎないのですが、こうやって間近で見た時の美しさたるや、得も言われぬ上品さを感じます。みちのく山奥生粋の美人たちです。

世界中の数多のバラたちに、清楚でありながら強靭かつ優秀なDNAを授けてきたと言っても過言ではない日本の野バラですが、私たちみちのく人にとっては、あまりに身近な存在です。身近過ぎて、ほとんど関心さえ持っていない人のなんと多いことか。

私たち家族にとって、それはそれで狙い目で、たわわに実ったこの実を収穫するときは、町のどこかで人知れず細々と経営されているフランス料理の名店にこっそり通うときのような、そんな気分に近いかもしれません。

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秋真っ盛り。猛犬注意報発令中。

久しぶりの青空ですが、これが本来の秋らしい空なのかもしれません。爽やかな日差しです。

秋の雨が運んでくれた、キノコたちによる幸せの襲来は少々鳴りを潜めております。その代わりといっては何ですが、我が家のささやかな山の畑から、里芋を収穫してきました。初物です。

後方に写っている我が家の扉、実はカナダ製の大きなサイズになっています。ご覧の通り、伝統的日本家屋とは程遠い外観をなしている我が家の玄関、春から夏にかけて、網戸が大活躍しています。なかなか国産市販の網戸がしっくりいかないので、当初あり合わせの木で手作りしたわけですが、我が家の猛犬が猛ダッシュでとびかかって脱走すること数度。これまたあり合わせの材料で、猛犬ストッパーを設置することを余儀なくされました。これまたご覧の通り、原始的なシステムでお恥ずかしい限りですが、我が家の某不良犬を抑え込むことには成功しています。

今年の我が家の里芋、土寄せ、雑草取りの手間を一切省くべく、初めからマルチの盛土の中でぬくぬく育ててみました。ということで、もやしっ子的真っ白な出来上がりです。味の方はいかがなものか、これからのお楽しみです。

爽やかな秋空。風見鶏親子も気持ち良さそうです。

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森のモンスター現る。みちのく山奥。

日本列島に、気まぐれ台風が襲ってきております。まっすぐ列島に向かってきたかと思えば、また南へと逆戻りして、迷走中のようです。「覚えてろよ、このままでは済まないからな。(いじめっこチャンホンより)」といったところでしょうか。

みちのく山奥のこのあたりは、幸い台風の影響もさほどではなく、むしろ秋の深まりを演出する恵みの雨が数日降り続いています。

そこかしこに、その恵みを代表するかのように、キノコが出てきています。

中でも、ナラタケ(このあたりではオリミキといっています。木を折るほどの勢い、だから?)があちこちに顔を出しています。木の根っこだろうが、枯葉の下だろうが、あちこち出始めています。このナラタケ、旬はほんの一瞬で、次の日見たらもう真っ黒になっていたり、虫食いだらけになっていたりするものですから、収穫もまさに時間との闘いです。某同居人などは、突如車を降りたかと思うと、雨がざあざあ降る中を傘もささずにサンダル履きで森の奥まで猛ダッシュ、というのを続けております。

最近知ったのですが、このナラタケ、なんと!世界最大、最高齢の生物なんだとか。その根っこといえる菌糸の広がりが山何個分にもなったり、齢2000年を超えるものもあるのだそうです。私たちはそのほんの一部のおこぼれを頂戴しているというわけで、ちょっとほっとしたり、人間のちっぽけさを感じたり、複雑な気持ちになります。まさに森のモンスターなのかもしれません。その巨大な自然に真っ向から戦いを挑む我が家の同居人、今日も雨の中、森の奥へと駆け出しております。もちろん傘なし普段着サンダル履きです。おそらく、今日ただいま、あちらこちらのみちのくの森に、似たような存在が跋扈しているに違いない。そんなことを思ってしまいました。森の恵みに感謝です。

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そば食う人も好き好き?

みちのく山奥の秋、真っ盛りです。

近所のあちこちで蕎麦の花が満開で、周り一面に咲いていても、豪華というよりは清楚なかわいらしさです。ちょっと緑が勝っている控えめな白。この間までの猛暑が嘘のようです。

清楚でかわいらしい、、とは表現しましたので、さぞその近辺、あの爽やかないい香りで包まれているに違いないとお思いかもしれません。もし、蕎麦畑の近くを通りかかることがありましたら、ぜひ体験してほしいのですが、あんまりおすすめできる香りとは言い難いかもしれません。ん?もしや犬のフンでも踏みつけたかしら?という感じで、自分の靴の底やらあたりを見回してみたくなるような、、そんな香りが漂っているから不思議です。

昨今の日本。蕎麦の消費量はうなぎのぼりだそうで、都会の蕎麦屋さんなどでは、ざる一枚にびっくりするような値段もついているようです。もともと蕎麦は、稲や野菜もなかなか取れないような、冷涼な山間の地域でも取れる、なんとあの雑草として有名なタデ科の植物だそうです。その辺の道端に交じって生えていたら、きっと蕎麦だとは気づかないに違いない。そんな出自の植物なんだということを知りました。

かくいう私、宮沢賢治や遠野物語等で有名な、あの岩手県で小さいころかなりの期間を過ごしました。日本でも有数の冷涼な気候を誇るみちのく岩手の大地。蕎麦はその岩手を代表する食べ物です。その蕎麦を、幼少時に好きと嫌いにかかわらず、それしか食べるものがないという経験をさんざんしているものですから、食べ過ぎて嫌いになってしまっております。朝から晩まで蕎麦、と言ったら大袈裟ですが、小さいときに岩手で食べたもの、と言われたら赤いお椀に入ったあの恐ろし気な灰色の物体、しか思い出せない、という感じです。想像していただけるでしょうか。

そんな切ない私の幼児体験とはかかわりなく、新蕎麦の季節はもうすぐそこです。地元周辺から、そして遠くから、たくさんの人が訪れることだと思います。

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報告。みちのく山奥景観条例違反。

秋の涼しさを満喫しながら、近所を散歩しておりましたら、、

いつものお気に入りの河岸段丘の景観を、著しく壊そうとしている輩がいたようなので、思わず証拠写真を残しました。

いずこへ訴え出ればいいのやら、、途方に暮れております。

というのは少々大袈裟ですが、足跡がご覧になれるでしょうか。そして、ぐいぐい鼻先で掘り返して、純国産天然大ミミズの夜ご飯(朝ごはん?)の恩恵に浴したようです。50メートルほどにわたって元気よく掘り返してくれました。このブログの読者の方なら、きっと真犯人がお分かりになることと思います。

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