宇宙にとどけ、ミクロの美。タンジー。

みちのく山奥、我が菜園。

ここ数日来の雨で、すっかり秋の景色になってきました。

そんな秋の風に誘われてか、我が家のバラたちも、今年2度目の花をそこかしこにつけ始めました。 他の多くの植物たちも、夏の暑さからやっと解放されて、心なしかほっと一息ついているように見えます。でも、それも恐らく束の間、秋の長雨やら台風由来の大雨やらが来てしまうと、そんな気分はどこへやら、晴れて暑かったあの日々を懐かしく思ってしまうには違いないのですが。

以前に、虫除け守護神としてご紹介したタンジ―。夏の間、菜園の数か所で、巨大蚊取り線香のような地味な役割を、文句も言わず?頑張ってくれていました。 夏の盛りを過ぎたころから、旺盛な繁茂状態も徐々に落ち着いてきて、最近では花をつけ始めています。

やはり、こちらも夏の花らしく、「またまた黄色だなー」くらいの気持ちで近づいてみると、、

なんと!小さいけれど、しっかりと詰まった感のある黄色の集合体がとてもきれいです。ぎゅっと締まった正確な円の集まりが、さながら、夏の夜空を彩る花火のようです。

そういえば以前、フェンネルの花を紹介した時にも感じたのですが、近づいてきちんと見てみると、小さくてもとてもきれいに、ちゃんと咲いている花々のなんと多いこと。 普段何気なく通り過ぎてしまう雑草達の花もしかりだと思います。 ただスケールが小さいというだけで、形も色も十分他の目立った植物に負けない美しさを持っているように思います。

スケールといえば、どうしても大きいものを想像してしまうのが私たち人間の常。遥か頭上の遠い彼方のあちこちで、華麗に空間を彩っている星々や星雲たち。その壮大な美しさをすぐ思い浮かべてしまいます。でも、ここ数十年の歴史を重ねてきた映像文化の中で、数多の映画人たちが、その美しさを再現しようと試みた時、なんてことはない机上の一手法(絵の具の墨流しや細胞内の顕微鏡映像などなど)が、解決の大きな導き手になっていることが多いようです。撮影方法は不明ながら、どう見ても本物にしか見えない造られた宇宙空間とその美しさを、世界中のたくさんの人が享受しているのは既成の事実です。ミクロの美、そのまま宇宙大のマクロの美、といったところでしょうか。

ともあれ、夏には、生きた蚊取り線香などと、面白半分(失礼)に評価されてきた菜園の守護神タンジー。小さな小さな黄色い花火たち。その表現するミクロの宇宙は、スケールを超えて、遥か彼方の惑星たちにも負けない美しさだと思います。

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青 ねおんちゃん
本業、絵描きです。 みちのくの、そのまた奥の、とある国定公園の森の中。 ハーブとバラと野菜とモノづくりをこよなく愛し、追い求めて幾星霜。 みなさんに発信したいことが、今、山ほどあります。
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